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最新作のペーパーマリオオリガミキングはクソゲー?

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クソゲーと言われたのはもはや過去の時代
かつて発売された「ペーパーマリオスーパーシール」の評価があまりにも低いこと、そして「マリオストーリー」や「ペーパーマリオRPG」の評価が高いことから、最新作も一部からクソゲーと言われている。
果たして本当にクソゲーなのか、ゲームシステムやストーリーなどから判断してみた。

ソフト概要

発売日

2020年7月17日(金)

対応機種

ニンテンドースイッチ

ゲームジャンル

アクションパズルアドベンチャー

価格

5,980円+税

公式ホームページ

https://www.nintendo.co.jp/switch/aruua/index.html


プロローグ

ピーチ姫から、オリガミまつりの
招待状を受けとったマリオとルイージ。
うきうきしながら
キノピオタウンに到着すると……
どうしたことでしょう。町には誰もいません。

 

不思議に思いつつピーチ城に向かうと、
そこにはオリガミになったピーチ姫の姿が!
おどろくマリオの前に、とあるオリガミが現れて
こう名乗りました。

 

「私はオリガミ王国の王、オリー王である!」

 

オリー王は、マリオのなかまの 「ペラペラ」たちを折りたたみ、
世界をオリガミのための 「オリガミ王国」に作り変えてやる と言い放ちます。
すると、あちらこちらから 巨大な紙テープがのびてきて、
ピーチ姫もろとも城を遠い山の 上へと運び去ってしまいました。

 

マリオは、オリー王の妹「オリビア」や、
時にはペラペラのクッパ軍団と共に世界をかけめぐり、
オリー王の野望を阻止すべくピーチ城をめざします。

 

(公式サイトより引用)


ゲームの感想

ゲームジャンルに描かれている通り、RPGからアクションパズルアドベンチャーへ移行しているので、「マリオストーリー」や「ペーパーマリオRPG」のイメージは流石に脱ぎ去ったほうがよい
個人的にはゼルダの伝説シリーズに近い印象を抱いた。
ゼルダシリーズのマリオ版だと思えばこのソフトに対しての評価も一気に変わるだろう。
過去作やゼルダシリーズと比較しながらオリガミキングを解説していく。


ガイドキャラ

オリガミキングでは「オリビア」がマリオに同行していく。
これは時のオカリナの「ナヴィ」、ムジュラの仮面の「チャット」、トワイライトプリンセスの「ミドナ」、スカイウォードソードの「ファイ」と同じ立ち位置。
実はペーパーマリオシリーズもスーパーペーパーマリオでは「アンナ」、ペーパーマリオスーパーシールでは「ルーシー」、ペーパーマリオカラースプラッシュでは「ペンキー」がガイドキャラとして同行している。
オリビアの力を借りてフィールドのギミックを解除したり、ボスとのバトルで重要な役割を担っているので、ただガイド役でついてきている空気のような存在ではない。


ストーリー展開

ストーリーに関しては過去作の「マリオストーリー」や「ペーパーマリオRPG」やゼルダシリーズのように次に何をすればいいのかわかる仕様になっている。
さすがに「ブレスオブザワイルド」のような自由度は無いものの、マリオ自体が小学生でも楽しめる雰囲気のゲームなので、ストーリーの動線がわかりやすいことは全マリオソフトの共通認識となっている。
そのため大人ならサクサク進めるので、どこか若干物足りない感じはするだろう。
それでも「マリオストーリー」や「ペーパーマリオRPG」よりボリュームは多い。
そもそもマリオは子ども向けに作られているので、大人と違って1日中ゲームができる環境では無いだろう
その中で楽しめるように調整されていることを考えるとちょうどよい長さなのだろう


またストーリー自体もマリオのようなポップな展開もあれば、シリアスなシーンやブラックユーモアな展開もある
子どもがオリガミキングを遊んでいてそのゲーム画面を見ている親御さんも楽しめるように今の子どもには絶対わからない昭和チックなネタも多い
個人的には下手なドラマより楽しめるストーリーだった。


バトルシステム

「マリオストーリー」や「ペーパーマリオRPG」ユーザーからはなんで経験値やレベルアップシステムを廃止したんだという声も多いが、逆を言うとレベル上げをしないと敵に勝てなるということはレベル上げに時間を割かないといけなくなる
1日のゲーム時間が限られてる子どもがレベル上げに時間をとられることに対してどう思うか考えた結果だろう
「ゼルダシリーズ」に関してはレベルなんてものは存在しないが名作になっている。
マリオとゼルダだと一見異なるように見えるが、共通している部分も多い。
ザコキャラに関して不用意に戦う必要が無いことや、ハートによって体力が上昇すること(オリガミキングでは攻撃力も上昇)は共通している
マリオの場合は敵を倒すと貰えるのはコインと紙吹雪なので、欲しければザコと戦い、いらないなら逃げばよい点もゼルダシリーズと共通していると言えるのではないだろうか


バトルパートは今作オリジナルのパズルを用いており、攻撃パターンさえ覚えれば簡単だった過去作と異なり、バトルごとに頭を使うようになっている
さすが子ども向けに作られただけあって知育要素も盛り込まれている
ペーパーマリオシリーズの共通システムとして、トゲや炎など直接触れると痛そうな敵にはジャンプが通じず、空を飛んでいる敵にはハンマーが届かないので、敵をジャンプやハンマーの攻撃範囲に並べる際も注意しないといけない。
整列をきれいに成功させるとそのターンマリオの攻撃力が1.5倍になるため積極的に狙っていこう。
制限時間内に整列させないといけないが、コインを使って制限時間の延長、ギャラリーにいるキノピオに手助けをしてもらうことができるため、パズルがあまり得意でなくても楽しめるようになっている。


攻撃や防御の際にアクションコマンドが必要なのは初代「マリオストーリー」から踏襲されており、成功すると与えられるダメージが増え、受けるダメージは減る。
マリオの攻撃はジャンプやブーツの2種類で、冒険していく中で様々な種類のブーツやハンマーを手に入れたり買うことができる。
中にはトゲの敵も踏めるブーツや、空を飛んでいる敵に攻撃を当てられるハンマーなど多種多彩である。
「スーパーシール」や「カラースプラッシュ」では1回攻撃する度にブーツやハンマーが壊れる仕様となっておりゲーム評価を下げる要因となっていた。
今作は初期装備のブーツとハンマーは壊れずに、他のブーツやハンマーも耐久性がついた
壊れそうになるとバツ印のばんそうこうがつき、戦闘中でもブーツやハンマーの装備を変えられるため、フラストレーションが溜まることはないだろう


ボス戦はザコ戦とシステムが異なり、ボス毎に弱点も異なる。
ゼルダシリーズのボスと似た雰囲気を持つが、今作ではボス戦で出てくる宝箱の中にボスと戦うためのヒントが隠されているので、かつて「スーパーシール」で酷評の原因になった初見殺し要素は無くなっている。
宝箱の中身さえみれば戦い方がわかるため、自分でボスの弱点を探すゼルダシリーズより親切な設定と言えるだろう。
ボスの弱点を晒してチャンス到来したときにマリオのカミの手による連続攻撃を決めるときは爽快の一言
ゼルダシリーズでもチャンスの時はBGMが変わるあの瞬間をペーパーマリオらしい演出で味わうことができる。


細かい点

今までのペーパーマリオは1つのエリアが狭くてエリア間の移動にロードを多く挟んでいた。
しかし今作は1つのエリアが広大になっており、エリア間の移動回数が激減している。
過去作ユーザーに分かりやすく説明すると、「マリオストーリー」のキノコタウンや「ペーパーマリオRPG」のゴロツキタウンは複数のエリアを行き来するため、ロードの嵐だったが「オリガミキング」ではそれらのエリアを1つとしてまとめているため。ロード時間が全くなく、シームレスになっている
地味なところではあるが、オープンワールド化したことはユーザーのちょっとしたストレスを緩和できる。
また敵はオリガミで味方はペラペラの紙と分かりやすいため、ゲームをやらない人でも一目で敵味方の区別がつくようになっている
最近のゲームは移動しながら会話できる作品が増えている中、今作には採用されていない。
移動しながらだとテンポよく進むが、子ども向けの作品で普段ゲームをやらない人にとっては移動と会話を切り離してメリハリをつけたほうがわかりやすいと思う


最後に

ペーパーマリオシリーズはどうしても過去作と比較されてしまうが、それはシリーズ化している以上仕方のないことかもしれない。
任天堂にとってマリオは看板キャラでいわば特許のような存在なので、下手に性格をつけられると今後のソフト制作に支障がでかねない。
ビジネストークになるが、インテリジェンスシステムは他社の看板キャラを借りてソフトを作るのだから、マリオの既存キャラに性格をつけないでくれと言う要望は、借りる以上当たり前な気がする。
「スーパーペーパーマリオ」以降その印象が強くなったが、今作は「スーパーシール」での酷評だった点も改善しており、最後まで楽しめるソフトになっている。


今作は世界中にいなくなったキノピオを探したり、世界中に空いた穴を埋めたり、お宝フィギュアを集めたりとやりこみ要素も十分。
任天堂の立場で言えば、下手にペーパーマリオシリーズの中では最もボリュームのある内容になっているので、久々にマリオを楽しんでみたい人やかつてペーパーマリオシリーズにハマった人は一度遊んでみてはいかがだろうか。
これからもどうぞよろしく


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